こんにちは、ナカムです。
本日は「DAO(分散型自立組織)」を解説します。
本記事で分かる内容
• DAOとは?
• 分散型自立組織とは?
はじめに、DAOの中身を学んでいきます。その前に、前澤友作さんもDAOについて次のようなことをTwitterで投稿されていたので紹介します。
「株式会社ではできなかったことがDAO(ダオ)ではできるかもです」ということを投稿されています。
現在、世界中のWeb2サービスはWeb3、DAOに移行している状況です。そして、今まで当たり前だと思われていた株式会社から分散型の組織へと変化が進んでいます。
将来的にDAOが未来の組織形態として訪れる日が来るかもしれません。前沢勇作さんも株式会社の在り方に違和感を感じているからこそ、DAOに注目をしているのだと思います。
『Web3 DAO』でググってみてください。株式会社ではできなかったことがDAO(ダオ)ではできるかもです。株式会社だと、給与を払う方と貰う方みたいに、株主・経営陣と社員の間で距離があるけど、DAOではみんなで一丸となり、みんなでアイデア出し合い、みんなで儲けて、みんなで分け合うイメージです。
— 前澤友作 (@yousuck2020) May 29, 2022
□DAOが注目される1番の理由
DAOが注目される1番の理由は、中央管理者がおらず参加者同士全員で資金や意思決定を進めることができるからです。
従来の資本主義社会では株式会社という組織の中で、「偉い人」が意思決定を行っていました。決まったことを下に指示を出す「トップダウン方式」が組織の在り方でした。株式会社に対してDAOでは、組織の「偉い人」が存在せず、参加者同士でフラットかつ、公平に意思決定をされます。
率直に、現代社会ではトップダウン方式の限界を感じる場面など多々あります。たとえば、やりたくない仕事でも指示があればイヤイヤながら進めていかなければいけません。
やはり、仕事を進める上で「やらされている」という取り組み方では、情熱を持って自ら主体的に進めているDAOの方があきらかに「より良い仕事」ができています。
なぜならば、人間は自分が好きなことに対して、情熱を注ぎ、より良くしようと行動を起こします。
○DAOに合わない人たち
補足としてDAOに合わない人たちについても解説します。偉い人からの支持を受けるのが当たり前だと認識している人はDAOの動き方に戸惑うかもしれないです。
誰かの指示を待つことに慣れている人がDAOの組織に入っても「何をすればいいのか?」「どうすればいいのかか?」分からない状態になり、「DAOは合わない」と感じるかもしれないです。
DAOは、言葉の通り、分散型の「自立組織」として成り立っているので、自ら考えて主体的に行動しなければ、辛く感じてしまう組織です。じゃあ、どうすればいいのか?これを一緒に学んでいきましょう。
それではDAOについてゆっくりと学んでいきますね。
□DAOとは?
DAOとは、「Decentralized Autonomous Organization」の略です。
英語を直訳すると「分散型自立組織」となります。読み方は「DAO=ダオ」と発音されることが多いです。本記事では、DAOという言葉で進めていきます。「DAO」とは、どのような組織なのでしょうか。
簡単にいうと、DAOは同じ考え方を持つ人たちが集まりながら共同で資金を管理し、「プロジェクトの立ち上げ」「コミュニティの構築」をする組織であり、次のような共通認識があります。
共通認識
• 同じ目的
• 同じ目標
• 同じ価値観
上記のように同じ共通の考え方を持ちながら1つの目的や目標を達成するための自立した組織です。全員、進めるべきビジョンや価値観が同じなので「居心地がすごく良い組織」です。組織の在り方には次の共通点があります。
組織の在り方
• DAOとは、株式会社のように株主>経営者>労働者のトップダウン階層ではなく、フラットかつ、公平に参加者全体までコントールが広がる組織です
• 参加者はガバナンストークンを活用して組織のリソースやプロジェクトの方向性について投票を行い、決定を下す仕組みです
• 組織に集まった資金の使い方やガバナンストークンの投票により賛成が過半数を超えるとスマートコントラクトで実行されます
※スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上に設定された「規約」「規則」「手順」のルールに従って自動的に実行されるプログラムです。
DAOという言葉の主語が大きいため、「1つの定義や概念と思ってくださるといいです。」といわれてもよく分からないですよね?もう少し、かみ砕くと「偉い人達がいない、社会人サークル」というイメージを持つと分かりやすいかもしれない。
そして、組織内の人たちが下した決断に対してブロックチェーン上に構築されるシステムを使うDAOでは、世界中の「能力」「年齢」「性別」「国籍」など関係なく、さまざまな人達が誰でも参加できます。
組織の資金やプロジェクトの決定は、データの書き換えが不可能になっているブロックチェーンの分散型台帳に履歴がすべて残るため、透明性が高い組織の在り方です。
暗号資産やNFTの組織はほとんどがDAOとしてコミュニティを作りながら対価としての金銭を参加者に分配しています。新しい組織形態として「ビジネス」「クリエイティブ」「サービス」「投資」の世界で株式会社の変わりになるかもしれないと騒がれ始めています。
□DAOの機能と利点は?
DAOでは、たくさんの機能と利点がありますので分かりやすく解説をしていきます。
機能
• DAOの参加者は、コミュニティのプロジェクトにおける「資金の分配」「将来」などガバナンストークンを使用して、決定の投票をします
• 多くのDAOでは、コミュニティの貢献度に対して「報酬」「ガバナンストークンの配布量」が増減します
利点
• 透明性:コミュニティのプロジェクト内容、企画、進捗状況、資金調達、決定事項などは誰でも見ることができます。ただし、契約内容を含めて各国の法律も関わってくるため、すべてがオープンではない側面も留意することが必要です
• グローバルコミュニティ:世界中のメンバーが住んでいる国や語源を超えて貢献することができるグローバルコミュニティです。企業のように贅沢な資金がなくても、トークンやNFTを使うことで「個人」「コミュニティ」の参入を低くすることができます
• 協力関係:誰でもコミュニティに自分の提案ができるため、「アイデア」「知識」をリソースとして溜めていくことができます。横の繋がりが無限大に起こり、お互いの協力関係が強固に構築されます
機能と利点については上記の通りです。DAOは世界中の人たちが誰でもオープンに参加しながら協力関係を強固に構築するコミュニティです。
さまざまな企画や資金の使い方など、「ガバナンストークン」使用して公平に決定します。次は、DAOの欠点について解説します。
□DAOの欠点
何事も欠点はあるので DAOの背景も含めて解説をしますね。
• 意思決定:DAOは、株式会社でたとえると「株主」「経営者」「役員」などの偉い人が「いない状態」です。組織としてピラミッドのトップダウンで物事を決めていくわけではなく、参加者が公平でフラットな構造です。明確な権限や指揮系統が「あいまいな状態」ということで、意思決定に時間がかかるため、DAOは運営の進むスピードが遅くなる傾向です
• 分散される意思決定:DAOでは、フラットな構造なので意思決定が分散され、1つの決定が遅くなります。解決策としては、コミュニティ全体を立ち上げてからしばらく軌道にのるまでは、誰かが旗振りをしながら中央として意思決定をする方が物事は早く進みます。しかし、分散型思想のDAOでは、トップダウンとして中央集権化すると、参加者から反発を招くおそれがあるため、コミュニティ運営はバランスが難しいです
• 従来の株式会社と似ている:DAOとして運営の意思決定を左右する物事は参加者全員の力が必要ですが、運営の速度は遅くなります。コミュニティ全体の大きなプロジェクトが決まり、アイデアや企画を出す場合は小さいグループを作成し、とりまとめる人が必要です。全体>グループ>個人と、これでは株式会社と同じくトップダウンのピラミッド構造に近づいてしまいます。DAOによっては、ガバナンストークンの保有数が最も多い人に影響力を持ち合わせてしまうため、既存の組織と非常に似ています
□参加者全体にコントロールが広がる分散型自立組織のまとめ
最後にDAOの要点をまとめます。
• DAOは「同じ目的」「同じ目標」「同じ価値観」を持つ人が集まる組織です
• トップダウンの階層ではなく、公平に参加者全体までコントールが広がる組織です
• 世界中の「能力」「年齢」「性別」「国籍」など関係なく、誰でも参加できます
• 共同で資金を管理し、コミュニティを構築します
• 1つの目的や目標を達成するために自立した組織です
• 資金の使い方や組織の方向性はガバナンストークンの投票によって賛成が過半数を超えると決定され、スマートコントラクトで実行されます
上記の通り、DAOはブロックチェーンの技術を使って”偉い人”がいない状態で参加者全員が意見を出し合いながら自立的に前へ進める組織です。
もしかすると未来の在り方として”組織”という言葉は、概念の1つとして考える方がいいかもしれないですね。
今回の解説は以上です。
それではNFT 暗号資産LIFEを楽しみましょう。